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剃
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お
ふりがな文庫
“
剃
(
お
)” の例文
髪を
剃
(
お
)
ろして、ここにいるとは思わなかったし、師の慈円も、そんなことは少しも話に出さなかったので、彼は驚きの眼をみはったまま
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「元服するのじゃ。——十六、あやうく髪を
剃
(
お
)
ろされるところであったが、その髪を男立ちに揚げ、
初冠
(
ういこうぶり
)
ないただこうと思う」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
秀吉は
蔀
(
しとみ
)
の下で、陣羽織の
埃
(
ほこり
)
を払っていた。尼ヶ崎の陣中で
剃
(
お
)
ろした髪はまだそのまま
陣頭巾
(
じんずきん
)
につつんでいる。寧子は良人のうしろへ廻って、そっと
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この青春の黒髪を
剃
(
お
)
ろしてまで詫びせよとは、八幡殿の
裔
(
すえ
)
と口ぐせにほこる、父もいうまい、母も願うまい。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
藤孝は、
仏間
(
ぶつま
)
にはいって、信長の霊に誓の
仏燈
(
あかし
)
を捧げ、その日に、黒髪を
剃
(
お
)
ろしてしまった。
日本名婦伝:細川ガラシヤ夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
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ただし、秀吉と思いを一つにするなれば、老職たるお
汝
(
こと
)
らが相結んで、三介様に迫り、お腹を召さすなり、髪を
剃
(
お
)
ろさせ申すなれば、事は小さくすむ。兵も動かさずにすむ。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
源五兵衛は、主人の出家した日から、自分も、武門に望みを絶ち、まだ髪こそ
剃
(
お
)
ろさないが、すでに西行が
得度
(
とくど
)
した寺に誓いを入れて、
西住
(
さいじゅう
)
という法名までこい受けていた。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「黒髪を
剃
(
お
)
ろしただけでは、心のすがたまで変えたとはいわれぬ。真実、今いうたようなお内儀の心ならば、まず黒髪はいつでもよい、なぜ、その心から先に変えようとはなさらぬか」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
先君の
弔
(
とむらい
)
合戦と申して、せがれ秀勝も髪を
剃
(
お
)
ろさんといい、堀秀政も剃髪すると云い出したが、お身らは若い、それまでには及ばぬ。
武者振
(
むしゃぶり
)
こそ作れと、ようやくあちらで止めて参った。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
という風に相かわらず寛大であるし、外部との交渉こそ、まったく
断
(
た
)
って、別当の中院から一歩もひとりでは出さない事に以来やかましくはなっていたが、髪を
剃
(
お
)
ろす問題は、
延々
(
のびのび
)
になっていた。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見れば、そういう景員は、もう髪を
剃
(
お
)
ろして、
法体
(
ほったい
)
になっている。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「やあ、御身も髪を
剃
(
お
)
ろされたのか」
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
剃
漢検準1級
部首:⼑
9画
“剃”を含む語句
剃刀
剃髪
中剃
逆剃
髪剃
下剃
剃立
剃落
毛剃
髯剃
剃痕
剃手
剃附
剃杭
香剃
髮剃
剃髮
髭剃
剃跡
毛剃九右衛門
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