利子りし)” の例文
だいちうちにいれば家は只貸ただがしだし、ほんとに困るときは給料の前貸しもしてやるし、そしてその金を貸しても普通の相場の七割の利子りししかとらないし、狭くはあっても野菜畑を
仕事しごとはみな奉公人ほうこうにんがしてくれるし、かね銀行ぎんこうあずけておけば、利子りしがついて、ますます財産ざいさんえるというものだ。もうこんなくわなどを使つかうことはあるまい。まったく不要ふようなものだ。
くわの怒った話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、その貯蓄が、二つ三つ女中に見付けられたので、イライザは、大事な彼女の寶が何時いつか無くなりやしないかと心配して、高い利子りしで——五割か六割の——母親にそれを預けることにした。
労銀、利子りし、企業所得……
たね子の憂鬱 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
金持かねもちあそんでて利子りしをとる
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
「だけど、お気の毒さまですが、先月で期限がきれましたものですからこちらで処分してしまいました。何しろ、何度かけ合ってもただの一度も利子りしさえ入れて下さらないものですから……」