別天地べってんち)” の例文
「なるほど。……ここだけは別天地べってんちだなんて考えるわけには、いよいよいかなくなって来ましたかね。はっはっはっ。」
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
あるいた道程みちのりは一あまりでございましょうか、やがて一つの奥深おくふか入江いりえ𢌞まわり、二つ三つ松原まつばらをくぐりますと、そこは欝葱うっそうたる森蔭もりかげじんまりとせる別天地べってんち
そこには私たちのこのみなれた世界とは全然別の、どこかはるかなくにの、おとぎばなしかゆめのような情趣じょうしゅを持った小さな別天地べってんちがあった。小さな小さな別天地べってんち
花をうめる (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「地球の上に、こんな別天地べってんちがあろうとは、夢にも思わなかった」
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)