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冷
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ひい
ふりがな文庫
“
冷
(
ひい
)” の例文
呆然
(
ぼんやり
)
縁側に立って、遠くの方を見ると、
晩秋
(
あき
)
の空は見上げるように高く、
清浄
(
きれい
)
に晴れ渡って、世間が静かで、
冷
(
ひい
)
やりと、
自然
(
ひとりで
)
に好い気持がして来る。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
大正元年暮の二十九日、雪の黄昏を眺めた私の心のやるせない淋しさ——それは世界を掩うて近寄り来る死の蔭の
冷
(
ひい
)
やりとした
歩
(
あゆ
)
みをわれ知らず感じたのでした。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
ただ、その中をかい間ぐって、ときおり妙に
冷
(
ひい
)
やりとした——まるで
咽喉
(
のど
)
でも痛めそうな、苦ほろい
鹹気
(
しおけ
)
が飛んでくるので、その方向から前方を海と感ずるのみであった。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
冷
常用漢字
小4
部首:⼎
7画
“冷”を含む語句
冷笑
冷々
冷評
冷遇
冷水
冷淡
冷嘲
冷酒
冷却
冷奴
冷凍
湯冷
冷飯
冷泉
底冷
寒冷
冷気
秋冷
朝冷
冷冷
...