くみ)” の例文
旧字:
これ即ち敵人の奸計にくみするものであるといわねばならぬと述べ、またこの際、妻や子供らを見捨てるのは、師が平素から
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
女王にくみした涜神な人たちが、此僧院を一炬いつきよに附したのは、遠い昔の事である。今は此少年が再び燈心草の屋根を葺いて、老人の残年を安らかにすごすべきたよりとした。
欧米列国は日本にくみせん、去れど独逸ドイツ露西亜ロシヤの友邦なるべしとは、ほとんど世界の各所に於て信ぜらるゝ所なり、しかども諸君よ、我等は此際分析を要するにあらずや、あへて問ふ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
僕はあの男の肩を持つて不正にくみする事は出来ない。君を追ひ出すくらゐなら僕等が出る。
(新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「文学は制度に奉公しなくともいい。隷属した文学は、くみするところの主義目的がどれほど貴く、また正しくあっても、堕落した文学である。芸術は真実に没頭するときほど革命に役立つことは決してないのだ」
島原の乱に反徒にくみして城中に在ったが、悔悟して内応を謀り、事あらわれて獄中にとらわれていたが、乱たいらぎたる後ち、伊豆守はこれを赦して江戸に連れ帰り、吉利支丹の目明しとしてこれを用いた。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
「文学は制度に奉公しなくともいい。隷属した文学は、くみするところの主義目的がどれほど貴く、また正しくあつても、堕落した文学である。芸術は真実に没頭するときほど革命に役立つことは決してないのだ」