トップ
>
先口
>
せんくち
ふりがな文庫
“
先口
(
せんくち
)” の例文
先口
(
せんくち
)
だから、もう少しこっちを
贔屓
(
ひいき
)
にしたら好かろうと思うくらいであった。——これで見ると人間の虚栄心はどこまでも抜けないものだ。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「何れでもお好きなのを差上げますよ。一番の
先口
(
せんくち
)
さんですから、択り取り見取りでございますわ」
好人物
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
彼女は
先口
(
せんくち
)
の紳士を無視して、さも慣れ慣れしい口を利いた。そして、その紳士にあっさり
詫言
(
わびごと
)
を残したまま、柾木に何かと話しかけながら、彼の車に乗ってしまったのである。
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
もう現に
先口
(
せんくち
)
のお客があって、寝物語の座敷が約束済とのことでがっかりいたしました
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
もしたとえ、その
娘
(
むすめ
)
が、ほかの
家
(
うち
)
の
少女
(
しょうじょ
)
にしても、
父親
(
ちちおや
)
は、
前
(
まえ
)
に一
度
(
ど
)
人形
(
にんぎょう
)
のことで、おばあさんと
顔
(
かお
)
なじみだったから、おばあさんは、あなたが、
先口
(
せんくち
)
だといって、
人形
(
にんぎょう
)
を
売
(
う
)
りました。
お父さんの見た人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
それを
先口
(
せんくち
)
にして、それが済んでから、兄貴の方へ廻すとしようじゃねえか
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
二人に出し抜かれたのだから念が入っている。
先口
(
せんくち
)
から考査されると、此方の番にならない中に
何方
(
どっち
)
か及第してしまう。しかし然う右から左へは
定
(
き
)
めまい。就職だって、溜めて置いて一遍に銓衡する。
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「何しろ
先口
(
せんくち
)
ですし、お家がレッキとしていますから……」
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「
先方
(
むこう
)
が
先口
(
せんくち
)
だからかい?」
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
先
常用漢字
小1
部首:⼉
6画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“先”で始まる語句
先
先刻
先方
先生
先達
先鋒
先日
先祖
先途
先手