トップ
>
交々
>
こも/″\
ふりがな文庫
“
交々
(
こも/″\
)” の例文
地主も、自作農も、——土地を持っている人間は、悲喜
交々
(
こも/″\
)
だった。そいつを、高見の見物をしていられるのは、何にも持たない小作人だ。
浮動する地価
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
要するに、女の職分を毅然として守る一個の性格と信念とが、純粋に美化され、おのづから相手の男に、情熱と休息とを
交々
(
こも/″\
)
与へればいいのである。
双面神
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
さうして其が乾くと、谷の澱みに持ち
下
(
お
)
りて浸す。浸しては
暴
(
さら
)
し、晒しては水に潰でた幾日の後、筵の上で槌の音高くこも/″\、
交々
(
こも/″\
)
と叩き柔らげた。
死者の書:――初稿版――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
外村惣衞
(
とむらそうえ
)
と申してお
少
(
ちい
)
さい時分からお附き申した御家来
中田千股
(
なかだちまた
)
、老女の
喜瀬川
(
きせがわ
)
、お小姓
繁
(
しげる
)
などが
交々
(
こも/″\
)
お薬を
上
(
あげ
)
る、なれどもどっとお悪いのではない、
床
(
とこ
)
の上に坐っておいでゞ
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
が、その大きく見開いた眼の中と云ひ、引き歪めた脣のあたりと云ひ、或は又絶えず引き攣つてゐる頬の肉の震へと云ひ、良秀の心に
交々
(
こも/″\
)
往來する恐れと悲しみと驚きとは、歴々と顏に描かれました。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
お米とおつぎが
交々
(
こも/″\
)
いふのにつゞいて、おりかの聲も聞えた。
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
が、その大きく見開いた眼の中と云ひ、引き歪めた唇のあたりと云ひ、或は又絶えず引き
攣
(
つ
)
つてゐる頬の肉の
震
(
ふる
)
へと云ひ、良秀の心に
交々
(
こも/″\
)
往来する恐れと悲しみと驚きとは、歴々と顔に描かれました。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
交
常用漢字
小2
部首:⼇
6画
々
3画
“交”で始まる語句
交
交際
交換
交叉
交錯
交誼
交渉
交〻
交互
交叉点