二十はた)” の例文
わが父は八十やそちかきをぢ、國いでてすでに二十はたとせ、この頃は夢に立ちと、き友の夜ごと寄りと、樂しよとひと夜もおちず、よく寢むとふすまかつぎて、今宵はもの誰か來む、早や待つと
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
町役所の土壇テラッスに持ち出された大眺望鏡を十重二十はた重に取り囲んだ群集が、いずれも殺気だった面持で虚空をみつめているので、日ごろ物見高いコン吉はたちまち活況を呈してそっちへ駆け寄り
二十はたとせのうすきいのちのひびきありと浪華の夏の歌に泣きし君
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ああ百年ももとせか、二十はたとせか。
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
思へば二十はたとせこの家に
偏奇館吟草 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
わが父は八十やそちかきをぢ、国いでてすでに二十はたとせ、この頃は夢に立ちと、き友の夜ごと寄りと、楽しよとひと夜もおちず、よく寝むとふすまかつぎて、今宵はもの誰か来む、早や待つと
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
二十はたとせの我世のさちはうすかりきせめて今見る夢やすかれな
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
百年ももとせの土、二十はたとせの
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
常磐木のもと二十はたもと
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)