中臣なかとみ)” の例文
是より先、欽明きんめい天皇の御代に伝へられた仏教に就いて、崇仏派の蘇我そが氏と排仏はいぶつ派の物部もののべ氏、中臣なかとみ氏との間に凄じい争闘が展開した
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
日本では神代の太古から、早く既にあったらしい。中臣なかとみはらいに現われている。「国津罪とは生の膚断ち、死の膚断ち、白人しろうと古久美」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
しかも同じ『延喜式』の、中臣なかとみ祓詞はらえことばを見ますると、なお天津罪あまつつみと国津罪との区別を認めているのです。国津罪とはしからば何を意味するか。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
このアメノコヤネの命は中臣なかとみ連等むらじらの祖先、フトダマの命は忌部いみべ首等おびとらの祖先、ウズメの命は猿女さるめ君等きみらの祖先、イシコリドメの命は鏡作かがみつくりの連等の祖先
みんなはらい清めらるるにきまったものじゃ、『罪という罪、咎という咎はあらじ』と中臣なかとみのお祓いにもござる、物という物、事という事が有難いお光ばかりの世界なのでござるよ
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
中臣なかとみ大祓おほはらひほがらほがらにこの朝もなほ耳にあり飯のおいしさ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
中臣なかとみ氏、斎部いむべ氏が、朝廷の祭祀をつかさどり、物部もののべ氏、大伴おほとも氏が武将として兵事に当り、弓削ゆげ氏が弓の製造に従事し、玉造たまつくり氏が玉の加工に当つたやうなものである。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
橿原宮の御即位の式には、大伴おほとも氏、久米くめ氏、物部もののべ氏の祖は、ほこを執つて、儀衛に任じ、斎部いむべ氏、中臣なかとみ氏の祖は、恭々しく御前に進み出て、祝詞を言上し奉つてゐる。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)