丘陵きうりよう)” の例文
わたしりあのSさんのやうにみなさんにもうおわかれです、でもねわたしいまおほきなおほきな丘陵きうりようのやうに、安心あんしんしてよこたはつてゐますのよ。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
きり何時いつしかうすらいでたのか、とほくのひく丘陵きうりよう樹木じゆもくかげ鉛色なまりいろそらにしてうつすりとえた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
大きな灰色の丘陵きうりようが、地平線に沿うてり上つてゐた。夕闇が深くなる頃、樹木で暗い谷間を下つた。夜が風景を蔽ひ隱してから永い間、樹々の間を突進する野風のかぜの音を、私は聽いた。
丘陵きうりようのうへに白雲の棚びけるところもありぬすずしくなりて
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)