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世帯染
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しょたいじ
ふりがな文庫
“
世帯染
(
しょたいじ
)” の例文
旧字:
世帶染
私の
周囲
(
ぐるり
)
を取り
捲
(
ま
)
いている青年の顔を見ると、
世帯染
(
しょたいじ
)
みたものは一人もいません。みんな自由です、そうして
悉
(
ことごと
)
く単独らしく思われたのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
著
(
き
)
のみ
著
(
き
)
のまま、例のフロックコートのままで寝ることと、妙に
世帯染
(
しょたいじ
)
みたような一種独特な臭いのする特別な雰囲気を始終身のまわりに漂わせていることで
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
蛍雪が姉娘のお千代を
世帯染
(
しょたいじ
)
みた主婦役にいためつけながら、妹のお絹に当世の
服装
(
みなり
)
の
贅
(
ぜい
)
を尽させ、芝の高台のフランスカトリックの女学校へ通わせてほくほくしているのも
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
柳橋
(
やなぎばし
)
で
左褄
(
ひだりづま
)
とったおしゅんという
婀娜物
(
あだもの
)
ではあるが、今はすっかり
世帯染
(
しょたいじ
)
みた小意気な
姐御
(
あねご
)
で、その上心掛の至極いゝ
質
(
たち
)
で、弟子や
出入
(
ではい
)
るものに目をかけますから誰も悪くいうものがない。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「そうね、もしもの事があると不安心だわね」と十七八の娘に似合しからん
世帯染
(
しょたいじ
)
みたことを云う。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
強
(
し
)
いていえば、
今日
(
こんにち
)
までただ
世帯染
(
しょたいじ
)
みて生きて来たという位のものであった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
万事自分より
世帯染
(
しょたいじ
)
みているお秀が、この意味において、
遥
(
はる
)
かに自分より着実でない事を発見した時に、お延は口ではいはい向うのいう通りを
首肯
(
うけが
)
いながら、腹の中では、じれったがった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お延より若く見られないとも限らない彼女は、ある意味から云って、たしかにお延よりも
老
(
ふ
)
けていた。言語態度が老けているというよりも、心が老けていた。いわば、早く
世帯染
(
しょたいじ
)
みたのである。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
世
常用漢字
小3
部首:⼀
5画
帯
常用漢字
小4
部首:⼱
10画
染
常用漢字
小6
部首:⽊
9画
“世帯”で始まる語句
世帯
世帯道具
世帯崩
世帯持
世帯主
世帯向
世帯気
世帯離
世帯臭
世帯船