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世中
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よのなか
ふりがな文庫
“
世中
(
よのなか
)” の例文
いっその事僕の方へ預かって気長に
世中
(
よのなか
)
の事を教えて自分の心から血族結婚の弊害を悟らせるようにした方がいいと思って
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
容貌
(
おもて
)
、醜しとあれば疎み遠ざかり、あざみ笑ひ、少しの手柄あれば俄かに
慈
(
いつく
)
しみ、へつらひ寄る、人情紙の如き
世中
(
よのなか
)
に何の忠義、何の孝行かある。今に見よ。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
世中
(
よのなか
)
そむかせたまふ
御便宜
(
おんたより
)
として、いよ/\法海の深みへ
渓河
(
たにがは
)
の浅きに騒ぐ御心を注がせたまひ、彼岸の遠きへ此
土
(
ど
)
の汀去りかぬる御迷を船出せさせ玉ひて
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
竜田
(
たつた
)
だの
唐錦
(
からにしき
)
だのと名を附けて、朝夕その頭数を勘定しているような
世中
(
よのなか
)
になっては、もうカワセミも
安閑
(
あんかん
)
として、ヒイーなどとは啼いてはいられないのである。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
今の
世中
(
よのなか
)
は我が娘に料理の趣味を教える親よりも活花の趣味を教える方が多い。家政や育児の趣味を教えるよりも国文や歌の趣味を教える方が多い。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
▼ もっと見る
世中
(
よのなか
)
が開けてからは、かりに著しくその場合が減じたにしても、
物憑
(
ものつ
)
き
物狂
(
ものぐる
)
いがいつも引寄せられるように、山へ山へと入って行く暗示には、千年以前からの潜んだ威圧が
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
今の
世中
(
よのなか
)
は紳士たるものがテクテク道を歩いていると外聞が悪いというように申しますがそれは社会が間違っているので、モー少し社会が進歩したら
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
ホントに大原さんの力を以て
我邦
(
わがくに
)
の家庭教育を改良したらさぞ
世中
(
よのなか
)
が清くなって楽しい事でございましょう。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
世間の人は
直段
(
ねだん
)
さえ高く出せば上等の品物が買えると思って更にその品質を検査しませんけれども徳義のない商人の
跋扈
(
ばっこ
)
する
世中
(
よのなか
)
では決してそう参りません。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
兄さん、今のお話を聞きますと
世中
(
よのなか
)
に誠実な人は
滅多
(
めった
)
にないようですがマサカあんなでもありますまいね。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
今の
世中
(
よのなか
)
は汽車中の衛生法すら一向行届いておらんから一事一物危険の種とならざるはありません。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
いかにもそうだよ、書画や
骨董
(
こっとう
)
の鑑定に長じて千年以前の物も
立
(
たち
)
どころに真偽を弁ずると
威張
(
いば
)
る人が毎日
上海玉子
(
しゃんはいたまご
)
の腐りかかったのを食べさせられても平気でいる
世中
(
よのなか
)
だもの。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
私が常に今のような事を言出すとヤレ君の説は極端だとか
世中
(
よのなか
)
は道理ばかりで行かんとか
直
(
す
)
ぐに反対する人が多うございますけれども私の
眼
(
め
)
から見ると世中の方がよほど極端なので
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
世
常用漢字
小3
部首:⼀
5画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“世中”で始まる語句
世中見