“よのなか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨノナカ
語句割合
世間35.7%
社会32.1%
世中25.0%
宇宙3.6%
江湖3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おまえはまだ年が若かで、世間よのなかを知ンなさらンがの、よくいうわ、それ、小の虫を殺しても大の虫は助けろじゃ。なあ。浪は小の虫、おまえ——川島家は大の虫じゃ、の。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「人間の社会よのなかというものは、ちょうど春先の野火焼とおなじようなものでございますな。——焼けば焼くほど、後から草が伸びてくる……」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
容貌おもて、醜しとあれば疎み遠ざかり、あざみ笑ひ、少しの手柄あれば俄かにいつくしみ、へつらひ寄る、人情紙の如き世中よのなかに何の忠義、何の孝行かある。今に見よ。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
余は常に空気と、物象と、彩色の関係を宇宙よのなかでもっとも興味ある研究の一と考えている。色を主にして空気を出すか、物を主にして、空気をかくか。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この男は天上界における天殺星てんさつせいという魔星まのほしであって、かりに人の世に生れ、文明の灯が江湖よのなかにかがやくまではと、天帝のおいいつけで
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)