“一廉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとかど83.1%
いっかど12.0%
いつかど3.6%
いつぱし1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くて三十四歳の時は、押しも押されもせぬ一廉ひとかどの禅師になり、亡師のあとを継いで松蔭寺の住職となり、まだ破れ寺ではあるが
宝永噴火 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
手脚を少し動かすと一廉いっかど勉強した様で、汚ないものでも扱うと一廉謙遜になった様で、無造作に応対をすると一廉人を愛するかの様で
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
師匠の左内は四十前後で、色の黒い、眼の鋭い、筋骨の逞ましい、見るから一廉いつかどの武芸者らしい人物であった。
丑松は机と机との間を歩いて、名残惜しさうに一同の監督をした。時々参観人の方を注意して見ると、制服着た連中がずらりと壁に添ふて並んで、いづれも一廉いつぱしの批評家らしい顔付。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)