“ショック”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
衝動40.8%
衝撃34.7%
激動12.2%
驚駭4.1%
打衝2.0%
打撃2.0%
衝懼2.0%
震動2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふと無意識に出て来た言葉から衝動ショックを受けて、眼前の沢子に対する情熱が高まってくるのを感じた。胸の中に苦しい震えが起った。
野ざらし (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
そこに、この老人の衝撃ショック死の原因があったのですよ。御覧のとおり、胸腺淋巴体質というやつは、衝撃には恐ろしく、鋭敏ですからな。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
僕は、河野君にそれとなく話して見ようと思ったのだが、何しろ人事不省に近いことだし、そんな話をして、激動ショックを与えては悪いと思ったから、黙って帰って来たのだ。
神の如く弱し (新字新仮名) / 菊池寛(著)
はじめほどの驚駭ショックは、受けなかったけれども、その一葉々々に、名状しがたい不快と不安とが、見る人の胸をいた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
兄は打衝ショックを受けた人の様に一寸扇の音をとどめた。しばらくは二人とも口を聞き得なかった。ややあって兄が
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
車から降りて、座敷へ案内されるまで、三千代の顔はその予期の色をもってみなぎっていた。三千代の表情はそこで、はたと留まった。代助の様子は三千代にそれだけの打衝ショックを与える程に強烈であった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
山田は、心のうちの何からか急に呼び覚されたような打撃ショックを感じた。秀子のうちには今の出来事を支配する或る不可思議な権威があるように、彼は感じた。
掠奪せられたる男 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
また私じしんにとっては確かにひとつの衝懼ショックにちがいなかったが——。
が、その瞬間の震動ショックは、決して激しいものではなかった。大部分の人は、知らずに眠っていた。眼を覚ました連中は、ドレッシング・ガウンを引っ掛けて甲板へ出て見た。船は停まっている。
運命のSOS (新字新仮名) / 牧逸馬(著)