“れんじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:レンジ
語句割合
櫺子60.0%
欞子18.0%
連子12.0%
檽子2.0%
2.0%
櫺子窓2.0%
蓮寺2.0%
襦子2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ははははは。門迷とまどいをしちゃア困るぜ。何だ、さッきから二階の櫺子れんじから覗いたり、店の格子に蟋蟀きりぎりすをきめたりしていたくせに」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
ほとんど毎夜のように上京かみぎょうの方から遠い道を電車に乗って出て来ては路次の中に忍んで、女の欞子れんじの窓の下にそっと立っていた。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
連子れんじ、日がさしゃ、仲どん、内しょで起きる。もう帰るのかい。別れが辛い。いつ来なますえ、え、え、晩に来るよ。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
その物寂びた境域には、一面に菱が浮かんでいる真蒼な池の畔を過ぎて、檽子れんじの桟が明らかになって来ると、軒端の線が、大海を思わせるような大きな蜒りを作って押し冠さって来るのだ。
夢殿殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
その時宮の前のれんじの木に、男山おとこやまのほうから山ばとが三羽飛んできてあやしい声で鳴きつつらい合いをはじめました。それがいかにもしつこく、憎み合っているように、長い長い間。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
湯道具を、自分の家の櫺子窓れんじへ突っこむと、すぐ、お吉ッつぁんの家へ上がりこんで行った。お吉ッつぁんは、稼ぎに出ているのか、留守らしかった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
遊行念仏の名道場一蓮寺れんじの藪から遠くない寺町の一隅に、人呼んで「鼻寺はなでら」となす古寺があります。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
てめえが金吾をかくまっていたことは、この春、おれもたしかに茶の間の襦子れんじ窓から見届けていた。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)