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よりこぞ
久八
敏くも
悟り得て又改めて申すやう其長庵とかに
騙られし五十兩の
金子の
穴其外
是迄遣はれし金の
仕埋は私しが御
引受申ます必ず/\御
心配遊されなと何事も
忠義面に
顯れたる久八が意見に千太郎は
伏拜み
返す/″\も
辱けなし此恩必ず
忘却はせじと
主從兩人寄擧り
暫し涙に
沈みけり
家内中
寄集りて、口を
解いて面白そうに
雑談などしている時でも、皆云い合したように、ふと口を
箝んで顔を曇らせる、といううちにも取分けてお政は
不機嫌な
体で、少し文三の出ようが遅ければ