“よっかか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
倚掛50.0%
凭懸50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先生は床に起直って布団ふとん倚掛よっかかっている。梅子も座に着いている、一見一座の光景ようす平常ふだんと違っている。真面目で、沈んで、のみならず何処どこかに悲哀の色が動いている。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
本人を倚掛よっかからせますのには、しっかりなすって、自分でお雪さんが頼母たのもしがるような方でなくっちゃけますまい、それですのにちょいちょいお見えなさいまする、どのお客様も
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私は凭懸よっかかるものもなく、ぼんやりやみの中に立ったがね、あの人は、と思うと、目の下に、黒髪が俤立おもかげだつ。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
青苔あおごけ緑青ろくしょうがぶくぶく禿げた、湿ったのりの香のぷんとする、山の書割の立て掛けてある暗い処へ凭懸よっかかって、ああ、さすがにここも都だ、としきりに可懐なつかしじった。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)