“やまふところ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
山懐75.0%
山懷25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここ何年にも何十年にも人の踏んだ足痕あしあとらしいものとてもなく、どこまでもただ山懐やまふところ深く分け入ってゆくのであったが、やがて銃をった我らの一隊が歩を停めたのは
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
秋は谿間の紅葉を瞰下みおろす幽邃な地域に、冬は暖かな山懐やまふところに、四季それ/″\の住居を定めて或はパルテノンの俤を模し、鳳凰堂の趣に傚い、或はアルハムブラの様式を学び
金色の死 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
我が處女作は明治四十四年三月相州湯河原の山懷やまふところの流に近き宿の古く汚れたる机の上に成りぬ。
五年目ごねんめには田地でんち取返とりかへし、はたけ以前いぜんよりえ、山懷やまふところ荒地あれち美事みごと桑園さうゑんへんじ、村内そんないでも屈指ゆびをり有富いうふう百姓ひやくしやうおはせたのです。しかもかれ勞働辛苦らうどうしんくはじめすこしかはらないのです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)