“やきがね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
焼金50.0%
烙印14.3%
烙鉄14.3%
灼鉄7.1%
7.1%
焼鉄7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半年のうちには大難があると言った占い者の予言は、焼金やきがねのように女の胸をじりじりとただらして来た。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一人々々の赤ら顔には、烙印やきがねが押当てゝあると言つてもよい。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
烙鉄やきがねなどの興味が再び見物人を集めるまでは、人気ひとけがなくなってしまった。
魚のはらわたが腐ったような異臭が、身のまわりにただよっているのだった。胸の中は、灼鉄やきがねを突込まれたように痛み、それでせき無暗むやみに出て、一層苦しかった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
宮は貫一が事を忘れざるとともに、又長く熱海の悲き別を忘るるあたはざるなり。更に見よ。歳々としどし廻来めぐりくる一月十七日なる日は、その悲き別を忘れざる胸にやきがねして、彼の悔を新にするにあらずや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
胸に焼鉄やきがねと云おうか、眼のなかに錐と云おうか、兎にかくに清吉にとっては急処を突かれたような痛みを感じました。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)