“焼金”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やきがね77.8%
やききん22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふと、彼は、焼金やきがねで頭を突きとおされたように、思い出した。お蔦の顔と、眼の前で今はじめて見たこの男の名を。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
半年のうちには大難があると言った占い者の予言は、焼金やきがねのように女の胸をじりじりとただらして来た。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
梨子地には、焼金やききん小判こばん、銀、すず、鉛(この類は梨子地の材料で金と銀とはちょっと見て分り兼ねる)。
麻蝦夷あさえぞ御主殿持ごしゆでんもちとともにすすむる筒のはしより焼金やききんの吸口はほのか耀かがやけり。歯は黄金きん、帯留は黄金きん、指環は黄金きん、腕環は黄金きん、時計は黄金きん、今又煙管きせる黄金きんにあらずや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)