“もりやく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
傅役67.9%
守役17.9%
伝役3.6%
侍役3.6%
傅人3.6%
傅人役3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くばり居たりしに當家の用人ばんすけ十郎建部たてべがう右衞門山口そう右衞門の三人は先殿平助の代より勤めことに山口惣右衞門は藤五郎の傅役もりやくにて幼少えうせうより育てあげ己は當年七十五歳になり樂勤らくづとめ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これ以上、若殿の気随気ままに唯々いいとして引かれたのでは、何の守役もりやくたるいがあろう。右馬介は一命をかけても引き止めたい。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さきの家老相馬志津之助そうましづのすけ伝役もりやく桑原萩之進くわばらはぎのしん、医者菊川露斎きくかわろさいの三人がつきそい、矢田北口やたきたぐちというところにある産土うぶすなさまへ御参詣になりましたが、お神楽の太鼓におおどろきになったものか
顎十郎捕物帳:10 野伏大名 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
伝役もりやく萩之進らとかたらって、たまたま通りあわした野伏乞食のぶせりこつじきの子が源次郎さまに生写いきうつしなのをさいわい、金をあたえて買いとり、偽の主君をつくりあげ、なにくわぬ顔で帰城したのだという取沙汰とりざた
顎十郎捕物帳:10 野伏大名 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
侍役もりやくの者も、もてあましてただ眺めていた。そのあいだにも——だいぶ小歇こやみにはなって来たが——ばちばちと、小銃の音はきこえてくる。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
じつに幼君又太郎時代からの傅人もりやくだった右馬介なればこそだった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
幼少から自分の傅人役もりやくとして仕えてくれた右馬介がもしここにいて、この君臣相剋そうこくの乱脈やら父子兄弟の戦いなどを見ていたら、彼は身をおくに所もなく、発狂していたかもしれぬ。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)