“ものかな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
物悲66.7%
物哀33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まさちゃんは、さむい、木枯こがらしのきそうな、晩方ばんがたの、なんとなく、物悲ものかなしい、西空にしぞらの、夕焼ゆうやけのいろを、えがいたのです。
ペスをさがしに (新字新仮名) / 小川未明(著)
青々あおあおとした常磐木ときわぎが、うすぐもったそらに、かぜかれて、さやさやとずれがしています。よわひかりは、物悲ものかなしそうに、したや、建物たてものや、そののすべてのもののうえらしていました。
雪の上のおじいさん (新字新仮名) / 小川未明(著)
物哀ものかなしい日。田圃向うに飴屋あめやが吹く笛の一声ひとこえ長く響いて、はらわたにしみ入る様だ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)