“むっくり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
勃然66.7%
黙黙33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まず朝勃然むっくり起る、弁当を背負しょわせて学校へだしる、帰ッて来る、直ちに傍近の私塾へ通わせると言うのだから、あけしい間がない。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
お宅のは勃然むっくり起きましてな、キリキリと二三遍廻って、パタリと倒れると、仰向きになってこう四足よつあしを突張りましてな、尻尾でバタバタ地面ちべたを叩いたのは、あれは大方くるしがったんでしょうが
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
はずしてなるものか、というような気になって、必死になって武者震いを喰止めて、何喰わぬ顔をして、呼ばれる儘に雪江さんの部屋の前へ行くと、こごんでいた雪江さんが、其時勃然むっくりかおを挙げた。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
夫の膝を右の手で揺り動かしつ口説くどけど、先刻さきより無言の仏となりし十兵衛何ともなお言わず、再度ふたたび三度かきくどけど黙黙むっくりとしてなお言わざりしが、やがてれたるこうべもた
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)