“まるまる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
円々55.6%
丸々11.1%
全然11.1%
円円11.1%
丸〻5.6%
全々5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
発達した四肢、脂肪づいた体——乳房などは恐ろしく大きいのであろう、帯の上が円々まるまると膨らんでいて、つい手を触れたくなりそうである。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
男は幾分うるさそうに、丸々まるまると肥った、口髭くちひげの短い、活動家らしい頭をもたげた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
全然まるまる直ぐそれを本当とは思わなかったけれど、女の口に乗って、紙屋治兵衛の小春の「私一人を頼みの母様ははさま南辺みなみへんの賃仕事して裏家住み……」
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
そのときはもうシロは奥庭にはいって円円まるまるとねていた。母は困っていたが、私がああした嘘をつくことをしらなかった。しまいには、出入の大工にたのんで母は放させたが、やっぱり帰って来た。
幼年時代 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
発達の好い丸〻まるまるふとった豚のようなひろい肩の上にシッカリすげ込んだようにして、ヒョロヒョロと風の柳のように室へ入り込んだ大噐氏にむかって
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
私は彼の直覚に全々まるまる賛成する。今の有田がなぜ活々したものを産めないか。止るべき道を越え、進むべき道を踏みはずしてしまったからといえないだろうか。
北九州の窯 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)