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びやうゐんふく
彼は
苦しさに
胸の
邊を
掻き
毟り、
病院服も、シヤツも、ぴり/\と
引裂くので
有つたが、
施て
其儘氣絶して
寐臺の
上に
倒れて
了つた。
『
奈何でも
可い……。』と、アンドレイ、エヒミチは
體裁惡さうに
病院服の
前を
掻合はせて、さも
囚人のやうだと
思ひながら
『
何故だと。』と、イワン、デミトリチは
嚇すやうな
氣味で、
院長の
方に
近寄り、
顫ふ
手に
病院服の
前を
合せながら。