“ひきさが”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引退80.0%
引下15.6%
却退2.2%
退下2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
フェアファックス夫人は編物をたたみ私は紙挾かみはさみを取上げた。私たちは彼にお辭儀をすると、冷淡れいたん會釋ゑしやくを返され、そのまゝ引退ひきさがつた。
老教師はその紙包を戴いて何麽どんな事があつても、馬左也氏の名前だけは忘れまいと胡麻白ごましろの頭を幾度か下げて引下ひきさがつた。
ト呼ばれて出て来た者を見れば例の日の丸の紋を染抜いた首の持主で、空嘯そらうそぶいた鼻のさきへ突出された汚穢物よごれものを受取り、振栄ふりばえのあるおいどを振立てて却退ひきさがる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
やがて元のに達すれば、くだんのプラトが又寝台の下より出来り歯をむき出して余を目掛け飛掛らんとす、余は其剣幕に驚きて一足背後うしろ退下ひきさがらんとする程なりしが
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)