“ひきおろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引下55.6%
引卸44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見ると廊下の上、長押なげしに掛けた槍が二本、手槍の方は提灯をかかげて見るとほこりかぶっていて、これはモノにならず、二間半の大身の槍を引下ひきおろして、毛皮のさやを払ってみると
銭形平次捕物控:282 密室 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
あざむかんとするか其儀越前守はとくより承知なり加之しかのみならず問にまかせて主人しゆじんの惡事を申立る段まこと忠臣ちうしん奚ぞ斯る擧動ふるまひあるべきや茲な重々ぢう/\不屆者ふとゞきものそれ引下ひきおろせと下知の下よりたちまち平左衞門を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
兼太郎は路地へ戻って格子戸を明けると内ではもう亭主がいびきの声に女房が明ける箪笥たんすの音。表の戸をしめて兼太郎は二階へ上り冷切ひえきった鉄瓶てつびんの水を飲みながら夜具を引卸ひきおろした。
雪解 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
(鬼貫は路通の腕をつかんで、縁より引卸ひきおろさうとする。)
俳諧師 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)