“ばんきょ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蟠踞60.0%
蟠居26.7%
盤踞6.7%
盤居2.2%
蟠蜛2.2%
蹯踞2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここにおいて政府の反対者たる政事家はただ九州と四国とに蟠踞ばんきょしていわゆる西南の天には殺気の横たわるを見るに至れり。
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
ウラル号は粛々しゅくしゅくとした大西洋を南下し、怪人集団の蟠居ばんきょする水域に近づいていった。やがて集団城塞の手前十キロメートルのところから潜航に移った。
地球発狂事件 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
その物その傍らに盤踞ばんきょして飲みくらわず、しかもその皮膚はおのずから青より黄となり、さらに赤となる。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
よって思うのに阿久刀あくと神は、『書紀』の穴済あなのわたりの悪神または柏済かしわのわたりの悪神と同じく、要害の地に盤居ばんきょして交通を阻碍そがいした国神の一つであろう。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そこに蟠蜛ばんきょしてぽつぽつ集って来た雲水に向って教育をはじめた頃である。
宝永噴火 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
みんの世を治むる、わずかに三十一年、げんえいなおいまだ滅びず、中国に在るもの無しといえども、漠北ばくほくに、塞西さいせいに、辺南へんなんに、元の同種の広大の地域を有して蹯踞ばんきょするもの存し
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)