盤踞ばんきょ)” の例文
黄門こうもんの報称に拠るに、五月初六日より、一千丈の巨蟒きょもう来り、宮外に盤踞ばんきょし、内外臣民を呑食どんしょくする一万三千八百余口、過ぐる所の宮殿、ことごと邱墟きゅうきょと成りて等し。
蓮花公主 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
その物その傍らに盤踞ばんきょして飲みくらわず、しかもその皮膚はおのずから青より黄となり、さらに赤となる。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
依然信州の山河に盤踞ばんきょしてぐうを負うの虎の如くに恐れられておる。
二葉亭追録 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)