“はんこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハンコ
語句割合
判子18.2%
班固18.2%
半壺9.1%
半弧9.1%
半焦9.1%
半顧9.1%
反顧9.1%
版古9.1%
藩庫9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「おう、郵どん、御苦労だな」長造が、古い馴染なじみの集配人をねぎらった。「判子はんこを、ちょいと、出しとくれ」
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
酌源は班固はんこ典引てんいんの「斟酌道徳之淵源、肴覈仁義之林藪」から出てゐる。三養は蘇軾そしきの「安分以養福、寛胃以養気、省費以養財」から出てゐる。芳桜書院の芳桜の事は後に別に記することとしよう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
そしてたちまち半壺はんこを飲みほし、さて、礼を言いながら起ちかけようとしたときである。向う側にいた一人の男が、ぱっと林冲の頭から投網とあみをかぶせた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と見て、捕り手を率いる同心とおぼしき頭だったひとりが、半弧はんこのうしろから大声に叱呼しっこした。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
石権が指さすので、そこをのぞいてみると、小屋の背なかが半焦はんこげになっている。をしたあとが明らかに分る。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
隠居は伝二郎の申し出に半顧はんこの価値だも置いていないらしかった。
こういう児であったればこそと先刻さっきの事を反顧はんこせざるを得なくもなり、また今のこを川に投げる方が宜いといったこの児の語も思合おもいあわされて
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
せんなしや、わが夢も、足音も、赤き版古はんこも。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
事実は、城内の藩庫はんこも、軍費に追われて枯渇こかつし、家中の侍たちの生活も、信長自身の朝夕のしろも、切詰めぬいてもまだ窮乏を告げて
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)