“ねじめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
音締44.4%
音〆22.2%
根占14.8%
根締11.1%
根〆3.7%
禰寝3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
長唄ながうたの何か一くさりを弾いてお聴かせになったのでしょう。後でお医者の方たちはお兄様のお話を喜び、お姉え様の長唄を聴いた者は、その音締ねじめに感じ入ったのでした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
内弟子の中で一番上手だという者の鼓の音〆ねじめはほかの誰のよりもまん丸くて、キレイで、品がよかったがそれでも私は只美しいとしか感じなかった。
あやかしの鼓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
其西の行きどまりはき上げた品川堀のつつみやぶだたみになって、其上から遠村近落のかしの森や松原を根占ねじめにして、高尾小仏から甲斐東部の連山が隠見出没して居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
鈴木屋さんに知れても悪いから黙ってゝおくれよと尽底すっかりだまして口留くちどめたが、夜半よなかに最う一遍根締ねじめを見ようと思って往ったのだが、ちょうどい処で出会ったね
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
小瓢箪こひょうたんだの、印籠いんろうだの、紐付扇子ひもつきせんすだの、馬の一刀ぼり根〆ねじめだの、珠だの何だの——七、八種のものをくくりつけて、虎の皮とひょうの皮とを縫いあわせた半袴はんばかまの下には
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
薩摩も同様な大隅からは、禰寝ねじめ大和守という者が、礼と称して青蚨一緡と太刀代とを携えて、実隆に謁したこともある。