“ぬりばこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
塗筥66.7%
塗箱33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
信長は、傍らの塗筥ぬりばこを小姓の手から授けた。特に、采配さいはいを賜わったのである。藤吉郎は初めて、信長から一個の将として許されたのであった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼はもちまえの東北武士らしい血をあらだたせて、さりげなく、預かって出た写経の塗筥ぬりばこを、手につかんで、つばをした。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平たい塗筥ぬりばこである。ゆるしをうけて、吉次は、そっと、ふたをとって見た。伽羅きゃらの香が、煙かのように、身をくるむ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
水びたしになった塗筥ぬりばこ
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一度いちど蕉園せうゑんさんがんでた、おまじなひ横町よこちやうはひらうとする、ちひさな道具屋だうぐやみせに、火鉢ひばち塗箱ぬりばこ茶碗ちやわん花活はないけぼん鬱金うこんきれうへふる茶碗ちやわんはしらにふツさりとしろ拂子ほつすなどのかゝつたなか
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)