“なきは”の漢字の書き方と例文
語句割合
泣腫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
戸口とぐちからだい一のものは、せてたかい、栗色くりいろひかひげの、始終しゞゆう泣腫なきはらしてゐる發狂はつきやう中風患者ちゆうぶくわんじやあたまさゝへてぢつすわつて、一つところみつめながら、晝夜ちうやかずかなしんで、あたま太息といきもら
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
馬車の音を聞きつけたのであろう、玄関には妹の千代子が、眼を泣腫なきはらした哀れな姿で出迎えていて、敦夫が入って行くなり
殺生谷の鬼火 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
とお節は叔父さんの顔をのぞき込むやうにした。叔父さんは笑ひながら物を言つて居たが、その頬はめづらしく泣腫なきはれて居た。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)