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ないじつ
「
内実は、ただの左官職と思って、しばらく
下塗り
奴にでも化けこんで、
御公儀の眼をくらます気でか」
それにお
恥かしいことには、
持って
生れた
負けずぎらいの
気性、
内実は
弱いくせに、
無理にも
意地を
通そうとして
居るのでございますから、つまりは
自分で
自分の
身を
削るようなもの
切て
勘當せしに
渠方々を
彷徨うち少く醫師の道を覺え町内へ來て山田元益と
表札を
掲げ
門戸を張れども
素より
拙き
庸醫なれば病家は
最も
稀々にて
生計の立つほど有らざれば
内實賭博を