“どくづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ドクヅ
語句割合
毒吐88.9%
毒突11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其上そのうへすこしのひまぬすんですわりでもすると、うしろから意地いぢわる邪魔じやまをされる、毒吐どくづかれる、あたまてにはなん因果いんぐわ坊主ばうずになつたかとくやことおほかつたとつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
突きあたってはヒッ叱られ、ぶつかっては毒吐どくづかれ、そのつど「へえ」とお詫びをする。春日町を通って飴屋町、梅川町まで辿って来た。あてなしに辿って来たのである。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
しかし表へ飛び出す訳にも行かず、寝る勇気はなし、と云って、下へ降りて、車座の中へ割り込んで見る元気はもとよりない。さっき毒突どくづかれた事を思い出すと、南京虫よりよっぽどいやだ。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それとも先刻さっきのジャンボーで不意に気が変った成行なりゆきとして、自分の事をしばらく忘れてくれたのか、または冷笑ひやかしの種が尽きたか、あるいは毒突どくづくのに飽きたんだか、——何しろ自分が席を改めてから
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)