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ちょうじつげつ
長日月病床に
臥しながら、公の身辺に
侍べる者にさえ苦しき顔を見せなかったという。
故に事物によりては
直ちに生命に関するものあり、しかも滞在半年余の
長日月を要する
胸算なりしがゆえに、すこぶる注意周到なる準備を
為すにあらざれば、
能く
堪え
得べきに
非ず
さなきだに
彼の
憔悴した
顔は
不幸なる
内心の
煩悶と、
長日月の
恐怖とにて、
苛責まれ
抜いた
心を、
鏡に
写したように
現わしているのに。その
広い
骨張った
顔の
動きは、
如何にも
変で
病的であって。