“たんこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
短袴57.1%
澹乎14.3%
丹子7.1%
丹袴7.1%
単己7.1%
蜑戸7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一方は木綿服に小倉織の短袴たんこを着すれば、他方は綸子りんず被布ひふまとい、儼然げんぜんとして虎皮に坐す。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
玄々不識のうちにわれは「我」を失ふなり。而して我もすべての物も一に帰し、広大なる一が凡てを占領す。無差別となり、虚無となり、糢糊もことして踪跡そうせきすべからざる者となるなり。澹乎たんこたり、廖廓れうくわくたり。
松島に於て芭蕉翁を読む (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
丹子たんこの事も、ねえ、考へて見りや可哀かはいさうだし、あの子を始め阿母さんまで、私ばかりをたよりに為てゐるものを、さぞや私のい後には、どんなにか力も落さうし
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
人びとは哀れにも思い、また不思議にも思って、早速に衆僧をまねいて仏事を営み、かの丹袴たんこを火にいてしまうと、その後はなんの怪しいこともなかった。
単己たんこ頼るなきものを寄宿せしめ日々眷顧けんこして飢餲を救うを業とした悲田院などが付属する。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
その他は皆けづり成せる斷崖にして、その地勢拿破里に向ひて級を下るが如く、葡萄圃と橘柚オレンジ橄欖オリワの林とは交る/″\これを覆へり。岸に沿へる處には、數軒の蜑戸たんこ一棟むね哨舍ばんごやとを見る。