“しらん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紫蘭60.0%
紫嵐20.0%
芝蘭20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かつて持主が誇った庭園はよもぎの山と化し、かやが風にゆらぎ、黄菊、紫蘭しらんなどの野草が僅かに秋の風情を伝えるばかり。草むらに鳴く虫の声も古き恨みを告げている。
おきなる島山しまやまいたゞき紫嵐しらんつゝまれ、天地てんちるとして清新せいしんたされてときはま寂寞じやくばくとしていつ人影じんえいなく、おだやかにせてはへすなみろう
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
今宵は芝蘭しらんの鉢の香りゆかしき窓、茶煙一室をめ、沸る湯の音のびやかに、門田の蛙さへ歌声かせいを添へて、日頃無興にけをされたる胸も物となく安らぎ候まゝ、思ひ寄りたる二つ三つ
渋民村より (新字旧仮名) / 石川啄木(著)