“しつくひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
漆喰81.3%
塗喰6.3%
漆食6.3%
紛堊6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは横手の壁が白く快げに厚く塗られて、その上に青黒い漆喰しつくひで屋号を浮き出させた、かなり大きな裕福さうな家だつた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
入口はたつた一つ、廊下の行き止りにかしの一枚板の塗喰しつくひの大戸で鎖した上、大一番の海老錠がおろされ、地獄の門のやうな嚴重な造りです。
「此通り、かしの板戸は海老錠で締つてをりました。その外には漆食しつくひの大戸がありますが、曲者の入つた樣子も出た樣子もありません」
町立病院ちやうりつびやうゐんにはうち牛蒡ごばう蕁草いらぐさ野麻のあさなどのむらがしげつてるあたりに、さゝやかなる別室べつしつの一むねがある。屋根やねのブリキいたびて、烟突えんとつなかばこはれ、玄關げんくわん階段かいだん紛堊しつくひがれて、ちて、雜草ざつさうさへのび/\と。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)