“さんぽう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
三宝58.8%
三方32.4%
算法2.9%
三峯2.9%
三峰2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浮浪人はかくして尊むべき三宝さんぽうの一に化し、行基が民衆の間に根強く育てておいたものはついに天平文化の有力な支持者となった。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
お庄は銀貨を一顆ひとつぶ紙にひねって、傍に出してあった三方さんぽうの上に置いて、そこを出て来た。出る時、俥で乗り着けて来た一人の貴婦人に行き逢った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
また角術というのは正多角形の算法さんぽうで、それをいろいろの場合に明らかにしたり、そのほかに行列式の論などもあります。
関孝和 (新字新仮名) / 石原純(著)
それでも關流の算法さんぽうというのはその後門弟に伝えられて、その間にはたくさんの名だかい和算家を出してはいたのでした。
関孝和 (新字新仮名) / 石原純(著)
広野、湯の丸、籠の塔、または三峯さんぽう、浅間の山々、其他ところ/″\に散布する村落、松林——一つとして回想おもひでの種と成らないものはない。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
三峰さんぽうあり、南を別山べつざんとし、北を大汝嶽おおなんじだけとし、中央を御前峰ごぜんがみねとす。……うしろ剣峰けんがみねあり、そのさま五剣ごけんううるが如し、皆四時しじ雪をいただく。山中に千仞瀑せんじんだきあり。御前峰の絶壁にかかる。美女坂びじょざかよりはるかるべし。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)