“こくめい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
克明68.0%
刻明8.0%
刻銘8.0%
酷命8.0%
國名4.0%
小苦面4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四十格好の克明こくめいらしい内儀かみさんがわが事のように金盥かなだらいに水を移して持って来てくれた。葉子はそれで白粉気おしろいけのない顔を思う存分に冷やした。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
刻明こくめいに集めた英文の著書があるということだが、不思議なことに日本の小説に現われた、音楽上の誤謬と出鱈目については、まだかつて指摘した人は無いからだ。
探偵小説と音楽 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
野村は鉄縁てつぶちの眼鏡をはずすと、刻銘こくめい手巾ハンケチで玉の曇りを拭いながら
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
(死罪——)という酷命こくめいであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わが國名こくめいは「ニホン」または「ニツポン」である。外人ぐわいじんおもひ/\に勝手かつて稱呼せうこもちゐてゐるが、それは外人ぐわいじん自由じいうである。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
小苦面こくめいに首を傾げて聞いてゐたが、松太郎の話が終ると、『何しろハア。今年ア作が良くねえだハンテな。奈何だべなア! 神様さア喜捨あげ銭金ぜにかねが有つたら石油あぶらでも買ふべえドラ。』
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)