“うなずい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
点頭50.0%
首肯50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ト文三が手頭てくびを振ッて見せる。お勢は唯点頭うなずい而已のみで言葉はなく、二階を降りて奥坐舗へ参ッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ただすと、源三はじゅつなさそうに、かつは憐愍あわれみ宥恕ゆるしとをうようなかおをしてかすか点頭うなずいた。源三の腹の中はかくしきれなくなって、ここに至ってその継子根性ままここんじょう本相ほんしょうを現してしまった。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
二郎は首肯うなずいたまま、泣く泣く坂を下りて行ってしまう。姉は爪先だてて見送っている。二人は幾度も幾度も見返えりつ、見送りつ、月の光にほんのりと姿は霞むが如く見えずなるまでも……
稚子ヶ淵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
同宿の悪太郎ばらは、それを好事にして折々貞之進をせびる、せびられゝばすぐ首肯うなずいて、及ぶだけ用立てゝるのが例の如くなっていた、それから或男が附け込んで、或いやしい問題をささげた時
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)