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いひふら
盜みしと白状致したり
殊に
其譯は其方へ
咄内々博奕に
勝た
積に
云觸したる由其方隱す共勘太郎白状なれば
最早遁れず
達て隱せば汝も女ながら
怪き
奴ゆゑ入牢の上拷問申付けるぞと
威されしかば
面色蒼然私しは馬喰町にて人を
無念なりと
蹉跎なして
怒給ひしが今更
詮方も無りしとぞ
假初にも十五萬石にて播州姫路の城主たる
御身分が
素性もいまだ
慥ならぬ天一坊に下座
有しは
殘念と云も餘りあり天一坊は
流石の
酒井家さへ下座されしと
態と
言觸し其
威勢濤の如くなれば東海道筋にて誰一人爭ふ者はなく
揚々として下りけるは