“あいべつりく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
哀別離苦66.7%
愛別離苦33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つきて、面影おもかげゆべくは、たれかまた哀別離苦あいべつりくふものぞ。たかれいよ、須臾しばらくあひだかへれ、に。きみにあこがるゝもの、あいらしくかしこ遺兒ゐじたちと、温優貞淑をんいうていしゆくなる令夫人れいふじんとのみにあらざるなり。
芥川竜之介氏を弔ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
相愛の男女の哀別離苦あいべつりくをうたっているようでもある。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
華族の金満家きんまんかへ生れて出て、恋煩こいわずらいで死ぬ、このくらいありがたい事はありますまい。恋はかなう方がさそうなもんですが、そうすると愛別離苦あいべつりくです。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
下役の銘々めい/\多勢おおぜいぞろ/\と渡邊織江の世話になった者が、祖五郎お竹を送り立派な侍も愛別離苦あいべつりくで別れをおしんで、互に袖を絞り、縁切榎えんきりえのきの手前から別れて岩吉は帰りました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)