黄道吉日こうどうきちにち)” の例文
「貧乏性だわねえ、あんたは。今日は黄道吉日こうどうきちにちでしょ。お大尽だいじんの仕立て物には、ち祝いということをするもンなのよ、知らない?」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてちかうち黄道吉日こうどうきちにちえらんで、婚礼こんれいしきげようとしていたさいに、不図ふとおこりましたのがあの戦乱せんらんもなく良人おっととなるべきひと戦場せんじょうつゆ
そして、すぐに、結納を十分手厚くととのえてとりかわし、黄道吉日こうどうきちにちをえらんで、結婚式をあげることとなった。
毎年この四月の月の黄道吉日こうどうきちにちを選んで、何等か一つずつ御前試合を催す習慣であったのがそれですが、犬にのぼせ上がっていても、感心にその年中行事だけは忘れないとみえ
悪人勦滅そうめつのその日を黄道吉日こうどうきちにちとして、冤罪むじつ獄舎ひとやから出た花聟と、悲嘆のどん底から救われた花嫁とを、この江漢が、一命にかけても、必ず、めでとう手を握らせてお見せする。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)