鵬翼ほうよく)” の例文
かつ阿媽港あまこう呂宋ルソンを征せんと欲し、「図南の鵬翼ほうよくいずれの時にか奮わん、久しく待つ扶揺万里の風」と歌いたる独眼政宗も
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
白雲の揺曳ようえいする青空に何か一点の黒いものを認めて、それを凝視している間に、みるみるその一点が拡大されて、それは鵬翼ほうよくをひろげた大きな鳥
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
机の抽匣ひきだしから古びた鵬翼ほうよくの袋を取出し、それからたなの上のラジオにスイッチを入れるのだった。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
同時に、南北の山すそに埋伏まいふくしておいた城兵も、鵬翼ほうよくを作って、寄手を大きく抱えてきた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あるいは宗教のためか、どっちか知らないが、図南となん鵬翼ほうよくを太平洋の風に張った勇士にちがいない、それが海難にあって、無人境の白骨となったとすれば、あまりに悲惨ひさんな話じゃないか
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
征せんと欲していまだ功ならず。図南となん鵬翼ほうよくいずれのときにか奮わん。久しく待つ扶揺ふよう万里ばんりの風
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
帰化英人アダムスをして百二十トンの大船を造らしめ、太平洋を横断して、墨西哥メキシコと交通せしめ、伊達政宗だてまさむねは、図南となん鵬翼ほうよくふるわんと欲して、その臣支倉はぜくら六左衛門をして、墨西哥にけいして
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)