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鰥寡
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かんか
ふりがな文庫
“
鰥寡
(
かんか
)” の例文
鰥寡
(
かんか
)
孤独、実に頼るところなき者へは救助も
尤
(
もっと
)
もなれども、五升の
御救米
(
おすくいまい
)
を貰うて三升は酒にして飲む者なきにあらず。
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
抑々
(
そもそも
)
男女室に居るは人の大倫であり、
鰥寡
(
かんか
)
孤独は四海の窮民である。天下に窮民なく、人々家庭の楽あるは太平の恵沢である。家に良妻ある程幸福はない。
安吾人生案内:06 その六 暗い哉 東洋よ
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
鰥寡
(
かんか
)
、孤独、貧困の者は広く
賑恤
(
しんじゅつ
)
するぞ、八十歳以上の高齢者へはそれぞれ
褒美
(
ほうび
)
をつかわすぞと言われても
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
それは領内の
窮民
(
きゅうみん
)
または
鰥寡
(
かんか
)
孤独の者で、その身がなにかの
痼疾
(
こしつ
)
あるひは
異病
(
いびょう
)
にかゝつて、容易に
平癒
(
へいゆ
)
の見込みの立たないものは、
一々
(
いちいち
)
申出ろといふのであつた。
梟娘の話
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
物産を
蕃殖
(
はんしょく
)
せしめ、
有無
(
うむ
)
を相通ぜしめ、水道、
溝渠
(
こうきょ
)
、貯蓄等の民政を振作し、
延
(
ひ
)
いて
鰥寡
(
かんか
)
孤独
(
こどく
)
を
愛恤
(
あいじゅつ
)
する等の
自
(
おのず
)
から現時の国家社会制を実践したるもの一にして足らず。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
▼ もっと見る
鰥寡
(
かんか
)
孤独の人間で
親族
(
みより
)
もなければ妻もない。毎夜夜半まで官舎の古びた机に倚って孤影凝然と
犯罪学
(
クリノロジイ
)
の研究に従っている、いわば検察のためにこの世に生れて来たような人物。
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
また従来最寄りの神社参詣を宛て込み、果物、駄菓子、
鮓
(
すし
)
、茶を売り、
鰥寡
(
かんか
)
貧弱の生活を助け、祭祀に行商して自他に利益し、また旗、
幟
(
のぼり
)
、幕、衣裳を染めて租税を払いし者多し。
神社合祀に関する意見
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
総督の進発については、沿道にある八十歳以上の老年、および
鰥寡
(
かんか
)
、孤独、貧困の民どもは広く
賑恤
(
しんじゅつ
)
する。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“鰥寡”の意味
《名詞》
鰥寡(かんか)
鰥(妻を失った男)と寡(夫を失った女)。配偶者を失(うしな)った人。
(出典:Wiktionary)
鰥
漢検1級
部首:⿂
21画
寡
常用漢字
中学
部首:⼧
14画
“鰥寡”で始まる語句
鰥寡孤独