餌箱えばこ)” の例文
袋へ入れた竿さお餌箱えばこ魚籠びくはなかった、彼の釣りには魚籠は要らないのである。雇い仲間の段平は、旦那が忘れたのだろうと思った。
(新字新仮名) / 山本周五郎(著)
鼻糞はなくそ記事の軽重、大小を見分けるためにはとり餌箱えばこ式の県予算、さい河原かわら式土木事業の進行状態、掃溜はきだめ式市政の一般、各市町村のシミッタレた政治分野、陣笠代議士、同じく県議、ワイワイ市議
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
というのは、そういう人は高価な継ぎ竿を幾本も持っているし、魚籠びく餌箱えばこ、帽子から服から靴まで、すべてその道の装具をきちんとそろえている。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
というのは、そういう人は高価な継ぎ竿を幾本も持っているし、魚籠びく餌箱えばこ、帽子から服からくつまで、すべてその道の装具をきちんとそろえている。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
小砂利の鳴る音を聞いたからであるが、振返ってみると帯刀たてわきであった。萱笠すげがさをかぶり短袴たんこに草履ばきで、釣竿つりざお魚籠びくを持ち、餌箱えばこひもで肩に掛けていた。