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颷風
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ひょうふう
ふりがな文庫
“
颷風
(
ひょうふう
)” の例文
……深淵にして神!
深潭
(
しんたん
)
にして神! 存在の火炉! 生命の
颷風
(
ひょうふう
)
! 生の激越のための——目的も
制軛
(
せいやく
)
も理由もなき——生の狂乱!
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
燕府
(
えんぷ
)
を
挙
(
こぞ
)
って殺気
陰森
(
いんしん
)
たるに際し、天も
亦
(
また
)
応ぜるか、時
抑
(
そも
)
至れるか、
颷風
(
ひょうふう
)
暴雨卒然として
大
(
おおい
)
に起りぬ。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
颷風
(
ひょうふう
)
は吹きつのる。あらゆる水沫は彼の上よりかぶさる。彼は目をあげるが、見ゆるものとては鉛色の雲ばかり。苦痛にもだえながら彼は、海の広漠たる狂暴を目撃する。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
藤十郎の心にそうした、物狂わしい
颷風
(
ひょうふう
)
が起っていようとは、夢にも気付かないらしいお
梶
(
かじ
)
は押入れから
白絖
(
しろぬめ
)
の
夜着
(
よぎ
)
を取出すと、藤十郎の背後に廻りながら、ふうわりと着せかけた。
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
星屑
(
ほしくず
)
降るような宵だったが、忽ち
芦
(
あし
)
のざわめき、波を捲く
颷風
(
ひょうふう
)
だった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
それは進行を止めて雲につかまりながら、両の
拳
(
こぶし
)
で
深淵
(
しんえん
)
の上方にしがみつき、そしてまた全速力で空間中に突進する。
颷風
(
ひょうふう
)
は怒号する。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
酔い狂う
颷風
(
ひょうふう
)
であった。騒然たる武力であった。群集の熱を歌う人々の幻惑せる叙事詩であった。未来の都市を鍛え出す
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
彼らがようやくぬけ出してきた
闇夜
(
やみよ
)
を騒がしていた
颷風
(
ひょうふう
)
、彼らがいかに否認してもなお世界を脅かしつづけている颷風、それを彼らは忘れたがっていた。
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
肉体界もしくは精神界において、創造することは、身体の
牢獄
(
ろうごく
)
から脱することであり、生命の
颷風
(
ひょうふう
)
中に飛び込むことであり、「存在する者」となることである。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
颷
部首:⾵
17画
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
“颷”で始まる語句
颷
颷々
颷兵
颷煙
颷蕩